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EU首脳、続々訪中 米国とは一線「経済切り離しできず」 - 産経ニュース

(左から)フランスのマクロン大統領(ロイター)、中国の習近平国家主席(新華社=共同)、EUのフォンデアライエン欧州委員長(ゲッティ=共同)

【パリ=三井美奈】フランスのマクロン大統領とフォンデアライエン欧州委員長が5日、中国を訪問する。習近平指導部が昨年秋の共産党大会で3期目続投を決めた後、欧州連合(EU)から首脳の「北京詣で」が相次ぐ。米国がロシアと中国の同時封じ込めを狙うのに対し、EUは対中関係を重視し、独自外交を探る。中国は米欧分断の好機と位置付け、経済協力を持ちかけてくさびを打ち込む構えだ。

マクロン、フォンデアライエン両首脳は5日に北京入り。6日に習国家主席、李強首相と会談する。共に訪中することで、EU外交の結束を示す狙いがある。

仏大統領府筋は、課題の筆頭にウクライナ侵攻への対応をあげた。「中国はロシアと関係が深く、特異な立場を持つ。ウクライナ国民を助け、紛争解決につながるような方策を探る」と強調した。習氏が停戦を目指し、「仲介外交」に動き出したことへの期待感をのぞかせた。

EUからは昨年秋以降、ショルツ独首相、ミシェルEU大統領が北京入り。先月末、スペインのサンチェス首相が続いた。いずれも「中国は和平実現に向け、ロシアに圧力をかけてほしい」と促し、米国の対中強硬策とは距離を置く。

相次ぐ訪中の背景には、「中国との経済関係は不可欠」という認識がある。

フォンデアライエン氏は先週の演説で「対中デカップリング(経済切り離し)は実行不可能で、欧州の利益にならない」と述べ、米国との違いを強調した。中国はロシアを支え、アジアで軍事威嚇を強めていると警戒感を示しながら、EUはレアアースの98%、リチウムの97%を中国の供給に依存していると訴えた。いずれも電気自動車(EV)産業に不可欠で、需要急増が予想される。

ドイツの自動車産業にとって、中国市場は欠かせない。スペインは、新型コロナウイルス禍後の中国人観光客の復活を期待する。マクロン氏の訪中には、航空大手エアバス、フランス電力など仏企業トップら約60人が同行する。

EUは近年、中国企業の投資攻勢に対する規制を強めている。通信事業でも、安全保障上のリスクから参入に歯止めをかける動きが広がる。安価なロシア産ガスに頼ってきた反省を踏まえ、戦略的物資では「中国頼み」からの脱却を目標に掲げる。供給網の多極化を目指すが、現状は追いついていない。

フランス戦略研究財団のアントワーヌ・ボンダズ研究員は、「EUの結束は大事だが、米中対立の中で『第3の道』をとると強調しても、実力が伴わない。米欧を分裂させようとする中国の思惑にはまりかねない」と警告する。

EUは中国との対話継続を 同志社大・吉田徹教授

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