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為替介入は「相当近い」、円安・ドル高はかなり急速-古沢元財務官 - ブルームバーグ

元財務官の古沢満宏三井住友銀行国際金融研究所理事長は、円相場が1ドル=155円に迫る中、為替介入までの距離は相当近づいているとの認識を示した。

  古沢氏は23日のインタビューで、「日米の金利差が変わらない中でも、かなり急速に円安・ドル高になっている」と指摘。円安がこれ以上進むなら、介入は「相当近いんじゃないか」と語った。155円を超える円安進行で恩恵を受ける人は少なく、「どんどん投機が進む状況を放っておいて良いとは恐らく誰も思わない」という。

  米国での利下げ観測後退とともに日米の金利差が意識される中、円は23日に一時154円86銭と約34年ぶりの安値を更新した。米ワシントンで先週開かれた一連の国際会議で円安への懸念が共有されたことを踏まえ、鈴木俊一財務相は為替介入に関し「環境が整った」との認識を示したことで、市場では介入のリスクが一段と意識されている。  

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古沢満宏元財務官

Source: Sumitomo Mitsui Banking Corporation

  古沢氏は、少なくとも160円に達するまでには為替介入が行われるとみている。介入は特定の水準を守るためではなく、米国の経済指標など新たな材料で市場の潮目の変わるタイミングであり得るという。

  17日の初の日米韓財務相会談では、日韓の自国通貨安に関する深刻な懸念を認識し、為替市場の動向に関して緊密に協議するとの共同声明が発出された。主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の声明では、為替の過度な変動は経済に悪影響を与えるとした従来のコミットメントを再確認した。

  古沢氏は、日米韓が共同声明を出した以上、実際に何か行動を取るときに米国が「やめてくれということは考えづらい」とし、日本の通貨当局は介入の「スタンバイしているのではないか」との見方を示した。もっとも、「ステートメントを受けてフリーハンドを得たわけではない」とも述べ、引き続き協議の上で判断していくことになるとみている。

追加利上げは年内最大2回

  日本銀行が3月に17年ぶりの利上げに踏み切った後も円安の流れは変わっていない。今週の金融政策決定会合では政策が据え置かれるとみられる中、植田和男総裁の記者会見で追加利上げに向けたタカ派的な発信があるかに市場の注目が集まっている。ブルームバーグのエコノミスト調査では8割が日銀は年内に追加利上げに踏み切ると予想している。

  古沢氏は、実質賃金のマイナスが続く日本は「ものすごい経済状況が強いわけではなく、どんどん金利を上げられる状況ではまだない」と指摘。ただ、6月の所得減税や春闘での賃上げへの期待に加え、今週末の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で見直しがあれば、追加利上げは「恐らく7月の可能性は出てくる」と分析。景気が腰折れしなければ年末にもう1回と、年内最大2回との見方を示した。

  金融政策は為替をターゲットにしないというのがコンセンサスであり、「為替を動かすために金融政策を変えるというのはなかなか言いづらい」とも語った。

  古沢氏は2013年3月から14年7月まで財務官を務めた。 着任後間もない13年4月に「異次元の金融緩和政策」が導入され、当時の黒田東彦日銀総裁と共にデフレ脱却に取り組んだ。国際通貨基金(IMF)の副専務理事も務めた。

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